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がむしゃらプロレスTOP OF THE SUPER GAMSHARA Jr'2014~真の闘いは己との闘い~観戦記(14.4.27日 門司赤煉瓦プレイス)

写真はこちらから

昨年より春の本場所として定着したジュニアのワンデイトーナメント。前回がとにかくベスト興業候補になるくらい熱い大会だったこともあって、今回の期待値はさらに高まっていた。まあ事前にラジオで勝敗予想させられたのは参ったけど、自分なりには正直に予想したつもり。結果はどうなったかはこれから書いていくけど、会場の熱気が半端ない。スペースの関係上3方向しか椅子が並べられないこの会場をフルハウスにしているのが、社会人の団体だけという点も特筆すべきことだと思う。
前説では九州&レフェリーによるトークがあって、その後アニスピガールズ、SHIGEKICHIリングアナによるカード発表→入場式という流れになっていた。入場式ではそれぞれの思いの丈をぶちまけていたが、誰が優勝しても文句の出ない(だろう)メンツなんで期待はいやが応でも高まった。

第一試合:▽トーナメントAブロック1回戦 第1試合(30分1本勝負)
○ジェロニモ vs● TA-KI

運命のいたずらか、神の気まぐれか。ガチで行われる抽選会の結果はなんと一回戦から同ユニット同士のつぶし合いになった!ヤングマン対クロスオーバーの対決は決勝まで見られない。しかもBブロックのYASU×TOSSHIとともに、このTA-KI×ジェロニモも運命の対決といってもいい。ともに認め合うライバル同士であり、TA-KIがヒール転向する前に一度ぶつかってその時はコンディションで勝るTA-KIが勝利している。
だいたいこういうカードになった時点で先の予想なんて困難極まることなんで、あえて両者の違いを自分のもっているデータ内で比較検討するほかなかった。で、ジェロニモとTA―KIの現時点での差。それは最近の会場人気の勢いにあった。ヒールに転向しても安定の人気を誇るTA-KIに対し、これまで凪の状態にあったジェロニモ人気がここのところ沸騰しているのだ。それは「某一家」が単体で仕掛けたものではなく、会場で観戦しているとわかるのだが、どこの会場でも全体的にジェロニモを後押しする空気ができはじめていた。きっかけはどうあれ、承認欲求を満たされた人間は普段の倍の力を発揮する。メンタルトレーニングの中でもそれは科学的に立証されている。特に観客参加型の最たるもののひとつであるプロレスという競技では、選手間の実力が拮抗しているときほど、大きな差となって現れる。だから私はジェロニモを優勝候補筆頭におしたし、事前の投票でもジェロニモにかけた。

試合前「正々堂々と戦います」といって早速反則をいつも通り仕掛けるTA-KIに対して、意外にも正攻法で攻めていくジェロニモ。ボックスこそ用意していたもののそれを使う気配すら見せない。自然に声援はジェロニモに集まっていくことになるわけだが、ヒール歴においてはTA-KIより長く、しかも今善悪を超越した人気を得て、かつてないほどコンディションのよいジェロニモは、結果的に自分の懐刀を抜かずしてTA―KIに勝ってしまった。しかもTA-KIが出したパイプ椅子を利用してのクレバーな勝ち方。ボックスを奥の手にしておけるほどの余裕の差が明暗をわけたというのも何か皮肉な話ではある。しかし今のTA-KIとてジェロニモを倒すのが至難であるのと同様、ジェロニモにとっても今のTA-KIを仕留めるのは、あまりに困難極まりないこともまた事実だったはず。意外と試合は長時間にならないこの顔合わせではあるが、中身はぎっしり詰まっている。派手な動きがあるわけでもない。ド派手な空中戦もない。しかし手はあってかみ合ってもいる。だから、短くても観客には不満は残らない。むしろ無駄なものをそぎ落として中身の濃いものを届けられるのがこの2人の強みでもある。手数以上に腹の探り合い、神経戦が随所に展開されるのも頭脳派の二人ならでは、といってもいい内容でもあった。そうなると思った以上にこのライバル対決は見た目ではわからない爪痕を勝者に残していたのかもしれない。

第二試合:▽トーナメントBブロック1回戦 第2試合(30分1本勝負)
○YASU vs ●TOSSHI

さて、消耗といえばこの二人をおいて考えられないと当初は踏んでいたのがこの対決。昨年12月に3WAYで戦ったとき、両者が試合時間のほとんどをリング上で動き回っていたことを覚えている観客も多かったのだろう。本命最右翼になってもいいこの二人を優勝予想候補にした人が意外にも少なかったのだ。だがそれも無理はない。散々動き回っていた二人の横から王座をかすめとったのはLOCキッドだったのだから。今でこそ世代交代の旗頭のもと、共闘はしているがもともとベビーとヒールに分かれていて、しかもTOSSHIがヒール転向したきっかけはYASUとの連携誤爆だった。そこからこの二人は顔を合わせるたびに全力ファイトの手抜きなしのぶつかり合いをみせてきた。だがあまりに手が合いすぎるのと、戦績でTOSSHIが圧倒していたこともあって、元王者であるにも関わらずYASUの勝ちまでは私にも予想できなかった。その上試合内容が毎回ハイクオリティーに進化し続けるこの二人の攻防は、二人とも燃え尽きて終わり、と考えた人も多かったに違いない。

だがリングインしてTシャツを脱いだYASUの上半身は研ぎ澄まされた刃のようになっていた。もともと細めの体つきではあるのだが、一目みただけで「何か違う」と思わせるものが漂っていたのだ。しかし今やヘビー級王者をも苦しめるTOSSHIとてそれは同じ。今や代名詞となった執拗な足関節はYASUをも大いに苦しめる。だが、今までのYASUなら決定打になっていたはずのTOSSHIの足殺しで音をあげることは最後までなかったし、確実にロスしてしたはずのYASUの動きは最後まで衰え知らずだった。これは見てる側にとってもTOSSHIにとっても大いなる誤算だったとしかいいようがない。本当に心の底から悔しがるTOSSHIを後目に冷静に自分のスタミナ配分を計算していたYASUは確かに以前よりしたたかになっていた。そこを見抜けなかった時点でお客も我々もTOSSHIもまんまとYASUの術中にはまってしまったのだろう。勝った当人は後に「何度も負けるかと思った」といっていたが、生まれかわった自分を信じ切ったYASUは自分の底力を自分で引き出せた。私自身読みが甘かったなあ・・・と思わざるを得ない。しかしこういういい意味で予想がはずれることは大歓迎である。かくしてYASUはやはり同門のKAGが待つ二回戦へ進出した。

第三試合:オマケ混じりの世代闘争6人タッグマッチ(30分1本勝負)
小倉発祥‼パンチくん&ダイナマイト九州・改&●ニコラス今中ジョリー
vs セクシーロージィ&豪右衛門&○陽樹

おまけ試合にも世代闘争を組み込んだのが本カード。実はこれ箸休めであってそうではない。ここにこのタイプの試合が未経験な陽樹と、あまり絡むことがないニコラスが入っていることがキモなのだ。現王者スミスがかつてベルトを失ったとき、特別試合とはいえあたった相手がダイナマイト九州だった。そしてその時王者だったマスクドPTはアリマティとシングルをやって、2人とも結果を残している。とはいうものの、この難敵相手に、もと絶対王者と現・鉄壁の王者が意味で苦戦していたのは事実。つまりここ5年で無差別のベルトを巻いた2人が超えてきた壁がおまけ軍との試合だったのだ。であるならばベルトが欲しければ、特にダイナマイト九州は陽樹、豪右衛門にとっては超えなくてはならない「壁」である。事実、九州に勝ったスミスはベルトを取り返せたが、昨年のGAM1で九州に惨敗した林祥弘は結果的にスミスの牙城を崩すことはできなかった。一方のニコラスにしてみれば、味方であってそうでない二人と組まされることで、二月の闘いが本物であったかどうかがやはり試されているカードにもなっていた。

だいたいどこが「改」なのかさっぱりわからない九州は出てくるなり格闘仕様でパンチくん相手にシャドーをはじめる・・・かと思ったらさっそく序盤から仕掛けはじめた。登場時レガースにオープンフィンガーグローブといういでたちだったのが、「マイクがもちにくい」という理由で試合前にそれらをとってしまい、そのマイクで「おい!お前ら若手にこのキャリアの長いニコラスさんがプロレスというものを教えてさしあげるから覚悟しておけ!」と新世代を挑発して、なぜかニコラスがクロスオーバーにプロレスの厳しさをたたき込むという体にしてしまった。戸惑うニコラスをよそに九州&パンチくんは試合そっちのけでファンと交流したり、場外でくつろいだりとやりたい放題。もはや自由すぎて言葉にならない(苦笑)。だから散々新世代につかまってボロボロになったニコラスが自軍コーナーにタッチを求めていっても誰もいないという事態がたびたび。かくしてある意味プロレスの厳しさを身を挺して表現することになったニコラス。
さらにニコラスの試練は続く。やっと登場した九州&パンチくんは「1.3.5.7.九州、九州」をニコラスにも強要。普段はコーナーに相手をつめてやるこの一連の流れをなぜかパンチくんの補助つきでリング中央においてやっていたから変だなとは思っていたんだけど、二コラスが意を決してやったら後ろには陽樹と豪右衛門しかいない・・・。補助しているはずの九州&パンチくんはまたしても場外で客席にいた「ミニパンチくん」とほのぼのとした交流中・・・・で、二コラスがやりきったあとは当然のようにクロスオーバーに袋だたき。もう自由すぎる九州&パンチくんはこの後もロージー以外の陽樹&豪右衛門をも翻弄。しかしこの空間に呑まれたら負けになる二人は自分の存在感を残しての闘いに必死に食い下がった。二人とも迷いはあったと思うけど、この奔放なプロレスによくついていけたなと思う。やっぱクロスオーバーで足りないものはこの頭脳をフル回転させるプロレスだと思うので、今後主翼を担う二人が九州&パンチくんの洗礼をうけたのは今後の糧になるに違いない。もちろん二コラスにもいろんな意味で身になった試合だったと思う。いい試合でした。しかし、この中にあって決して九州&パンチくんに飲まれないロージーってやっぱすげえなと素直に思う。なにげにがむしゃら一クレバーだったりして^^

第四試合:▽トーナメントAブロック2回戦 第1試合(30分1本勝負)
●NIKKY vs ○ジェロニモ

一回戦シードのNIKKYはがむしゃら創設メンバーの一人でジュニアのタイトル戦線にもたびたび登場するインサイドワークの達人。クレバーでは他者の追随を許さないジェロニモにしてもこれは厄介この上ない敵の登場である。しかも一回戦が計算して突破しようのない同門TA―KIであったことを考えると、どう考えても不利になるのは一回多く闘って消耗しているジェロニモである。しかもNIKKYにはお笑いからシリアスまで何でもこなせる幅がある。足元をすくわれるとしたらここだった。同じシードでもやはりKAGとNIKKYでは絡みづらいのはNIKKYの方になるだろう。長らく封印はしているが、NIKKYにも狂気の面があってここもジェロニモとかぶっている。だがこの日のジェロニモには声援以外にNIKKYのもっていないものをもっていた。それは盟友TA―KIを突破した自信である。あの盟友でもあり、難敵でもあるTA-KIを倒した自分は強い!というイマジネーションの部分でNIKKYを上回っていたのが勝因だったんではないかなと思う。

仮に奥の手があったとしてもそれを出すことなく敗れては決勝には進めない。あえてジェロニモの悲劇をあげるならば、この時点で切り札を出さざるを得なかったことになるだろう。その用意した切り札とは胴締め式ローリングクレイドル。脚力の強いジェロニモならではの隠し玉だった。これでしつこく回されたNIKKYは余力を残して3カウントをきいてしまった。長い試合になったらおそらく足殺しをまともにくらって決勝まで残れなかっただろう。早い時点で仕掛けてしかもピンが取れる隠し玉を用意していたジェロニモの執念がNIKKYを上回った一戦だったと思う。

第五試合▽トーナメントBブロック2回戦 第2試合(30分1本勝負)
●KAG大塚 vs○ YASU

トーナメント二試合目のYASUとシードのKAG。今一番伸びしろがあって、後から追われるYASUにとって脅威になる相手でもある。そのKAGはしょっぱなから丸め込み戦法に出た。これがしつこいくらいこれでもかと続けていく。YASUが一試合多く消化し、しかも勝った相手があのTOSSHIであることを考えると、上から乗られるだけでもスタミナ的に厳しいはず。これは見ている誰もがそう思ったに違いない。しかし、ここでわれわれは大きな思い違いをしていたことに気づく。YASUのスピードが落ちないのだ。セオリーでいえば、リング下におりて間をとったり、相手のリズムを狂わせて自分が休んだりといった駆け引きもプロレスの一部ではあるんだが、YASUはまるで自分の限界と相対峙して闘っているような感じさえした。ひたすら動き回ってそれでも相手がかえしてきたらさらにその上をいく動きで返していく。一見するとエンジンフル回転したまま、トップギアで走り切っていくスタイルはガス欠の恐れも十分考えられるのだが、YASUは全くそれを恐れてはいなかった。特別な必殺技をもってきたわけでもなく、ただ、トーナメントを闘いぬくコンディション「だけ」を作ってきた。普段通りの試合をギア落とさずに3試合闘うということを念頭に置いたYASUの作戦は見事に奏功していた。逆にKAGは位置的に漁夫の利が狙える分、どっかで欲張ってしまったのかもしれない。ヘビー級相手に見せる「あわや」という場面を、同じ階級のYASU相手に作り出せなかった。それが敗因のように思える。結果が欲しかっただろうなというのは容易に想像がつくけれど、今年はやはり先輩越えを果たして、ジュニアの一角に食い込む活躍をしてほしい。軽量でヘビー級を翻弄するKAGもいいけど、やっぱジュニアの中で光るKAGをそろそろみてみたいからだ。

第六試合▽世代闘争対抗戦&チャレンジマッチ6人タッグマッチ(30分1本勝負)
七海健大&●鉄生&藤田ミノルvs L.O.C.キッド&SMITH&○阿蘇山

休憩明けのセミファイナルは普段アマに混じるときはお笑いモードが多いところをあえて、世代闘争の枠組みの中でやってみたというカード自体がチャレンジな一戦。普通だとアマはアマ、プロはプロで絡むんだけど、なんせ今回はがむしゃらのお師匠さんが二人いるわけで、世代闘争云々よりその先生にいかにして自分を売り込むかが争点になった感じがした。先発こそあえて七海に譲った鉄生はここぞとばかりに阿蘇山を直接指名。昨年の同じ場所で阿蘇山に強烈な張り手をもらって脳震盪をおこした鉄生としてはいいところを見せたいと思う以前に、なんとか一矢報いたいという気持ちがあったのかもしれない。その気持ちを十分にくんだうえで阿蘇山は鉄生を思い切りつぶしに来た。最近ホームの九プロでもめったに見せない「恐い阿蘇山」が門司に降臨したのだ。張り手、頭突き、チョップ、どれも赤煉瓦プレイスが壊れるんじゃないかと思うくらいのド迫力攻撃。しかしこれを鉄生はよろけながらも跳ね返し、反撃に転じたのだ。長くプロアマには一線を引いてきたがむしゃらだったが、昨年以来の「解禁」によって、シリアスマッチでもプロと絡めるようになった。その波に鉄生はうまく乗って自分を成長させようとしているように見えた。スミスやキッドはその中で新世代がどう出てくるのか様子見をしつつ、やはり先生の前でさりげなくいいところをアピールしようとしていたように思う。コンディションもいつも通り死角らしい死角もないし。
七海はもともと我の強い方ではないためややこの中では埋没してしまっていたかな。チャンスといえばチャンスだったし、実力もあるんだけどちょっと出遅れた感があった。懸命に流れには乗ろうとはしていたけど、やっぱ最初に鉄生があれだけのことをしてしまうとかすんでしまう。いずれ新世代同士でも始まるであろう覇権争いを考えると少し気がかりだった。
展開として鉄生と阿蘇山のからみが軸になったのはここ一年の因縁を考えると仕方ない。あの筑前をも沈めたマグマドライバー~マグマスプラッシュをもろに食らって鉄生が玉砕したが、あれを受けられる選手はプロでもそうはいない。新世代の中ではやはり頭一つ抜きんでているのが鉄生であることは疑いようがないと思う。こう書くと特に陽樹は悔しがるだろうなあ。でもやっぱ対鉄生を先に見据えるならば、プロにもガンガン喧嘩売っていかないとね。お師匠さん二人のコンディションがいいうちにチャンスはつかんでいってほしい。すでに新世代同士の闘いも水面下でははじまっているなと感じた一戦だった。でもチャンピオンズはやっぱ強い!鉄生の奇跡的な頑張りをみてもなお、プロ抜きでもクロスオーバーが勝てたかどうかは微妙な感じがした。それほど高い壁ではあるのだ。結局世代闘争はこのジュニアとヘビーのチャンピオンをどんな形にせよ誰かが倒さない限りは終わらない気がする・・・・

第七試合:▽トーナメント決勝戦(60分1本勝負)
●ジェロニモ vs○YASU

予想しておいていうのもなんだが、まさかこの組み合わせが決勝になろうとは!キャリアと頭脳で勝ちあがったジェロニモと若さと回復力でフル回転させて上り詰めたYASUとの対決。普通に考えれば前王者YASUが勝つと思えるところだが、ことはそう簡単ではない。プロレスはキャリアも重要な要素であり、えてして上手さが若さを翻弄するというシーンも珍しくはない。だが、時に若さはうまさをも凌駕する。このバランスをまるで神様がその時の気分しだいで決めているかのように、あっちにいったりこっちにいったりするのが、プロレスの面白いところなのだ。たとえ、お客の大声援に後押しされていても、お客に支持された選手が優勝できるとは限らないからだ。この神様の気まぐれだけは誰にもどうすることもできない。プロレスをみない人に限って、勝敗がわかりすぎて面白くないという声を口にするが、じゃあ、このカードになった時点で勝敗を予想できるかどうかやってみたらいいと思う。絶対に無理だということがわかるはずだから。

その予想の難しい試合は、ジェロニモが試合前恒例の卵を飲んで気合を入れると、封印していたインサイドワークとボックスを使って総力戦を挑んできた。しかしこれはいつものジェロニモで、ここで出さないといつ出すの?というところだったからこれは仕方ない。だが、いつものジェロニモに戻ったということはYASUにしてみたら、当然対策は立てやすかったのだ。反則は織り込み済みで攻撃をかわしていくYASUはとても二試合闘い抜いた選手とは思えないはつらつとした動きをみせていた。これが頭脳と狂気を誇るジェロニモコンピューターを狂わせてしまった。敗因ですら自分で分析して必ず次に生かすほど自分の試合がみえているジェロニモの動きが、途中からあきらかにいつもと違ってきたのだ。想像するしかないのだけれど、これは今まで未経験だった一日3試合のうち、2試合をいつもでないジェロニモで戦ってきたつけが回ったのではないだろうか?やはり人間というのはなれないことをすると疲労が蓄積してしまうもの。たとえ楽のできる新しいことだと知っていても、きつくてもなじんだ古い感覚を手放せないのが人間の心理である。だからなじんだ感覚を手放してまで新しいことをしようとすると、体が物凄い抵抗を示し、なんとか変わるまいとする。その抵抗は自分でも思った以上のものがあり、また非常に消耗もする。この時点でスタミナの化け物であるはずのジェロニモの体には負担の限界を超えた負荷がかかっていたとしか考えられない。

一番いい例はこの試合でYASUの足殺しを完墜できなかった点だろう。足殺しのバリエーションをいくつも見せておきながら、ボックスを足殺しには使おうとはしてなかったし、足に負担のかかっていたYASUを生き返らせてしまったという意味でもうひとつふたつ詰められた場面があったにも関わらず、ジェロニモコンピューターの狂いはそこを突けなかった。いい言い方をすれば、未完のジェロニモにもまだ伸びしろと進化の余地があるともいえるが、若さと冷静さ、そしてなにげに普段通りのファイトを3試合こなせるYASUの牙城は今後そう簡単には崩せまい。なぜならジェロニモも年齢を重ねていくからだ。同じ土俵で勝負できない以上、YASUを上回るインサイドワークを身につけてリベンジはしてほしいが、これは相当厳しいことだと言わざるを得ない。これはでも誰もが通る道でもある。いつまでも人間若いわけではない。だが、あきらめるにはまだ早い。初の一日3試合を経験し、決勝こそ逃したがここまで闘い抜いたことで一気にジェロニモにもチャンスが訪れることだろう。そして世代闘争的にはチャンピオン二人以外にもこうした曲者がヤングマンにいることを示せたのはよかったと思う。

終わってみれば、どっちも永遠のライバル対決を制し、シード選手を退けての決勝進出になった。たまたま勝敗はわかれてしまったけれど、勝ったYASU,敗れたジェロニモ、ともに一日3試合の激闘を勝ちぬいてきたこと、これは大いにほめたたえていいと思う。間に入った二試合の内容もよかったし、あえて落とすところがないほど大会の完成度も高かった。それだけに選手にとっては大変だったとは思うんだけれど、まさか昨年をこえる内容を出してこようとは思いもよらなんだというのが正直な感想。そしてわたしの三文予想を見事に覆し、いつでもどこでも挑戦権を得たYASUは本当にすごかった!同郷なのに予想してなくて正直、スマンかった!だが、こういう外れ方は、何度も言うけどかえって気持ちがいい。本当、毎年このジュニアの祭典はがむしゃらに新しい歴史を刻んでいく大会になったなあと思う。で、毎回思うことだが、ヘビーもこの内容に負けちゃだめですよ。次回のGAM1でその真価が問われるのだから。まずはみなさんおつかれさまでした。素晴らしい大会をありがとうございました!
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DDTRoad to Ryogoku in KOKURA~ドラマティック・ドリーム・鶏かしわめし~観戦記 (14.4.19土・於:北九州パレス)

DDTRoad to Ryogoku in KOKURA~ドラマティック・ドリーム・鶏かしわめし~観戦記
(14.4.19土・於:北九州パレス)





実はDDT小倉大会と自分の講師オーディション試験の日にちが決まったのが本当に同時期。下手すれば日曜開催ということにもなった可能性も否定できなかったが、運命の神様はうまい具合に振り分けてくださった。こうなれば二日ともいくしかない!という決断は早い時期にしていた。以前の私なら試験が気になってプロレスにも集中できず、両方ともに不満足な結果を残して「やっぱり大事な試験前に遊ぶ自分はダメなんだ」という無力感にさいなまれていたが、過酷な勉強を経て変わった今の自分なら両方の日程をひたすら楽しむことができると信じて小倉入り。で授業終わりで、大会開始までだいぶ間があったのであるあるCityに時間つぶしに行ったらなんと陽樹さんとばったり遭遇。仕事中なのに私の暇つぶしにつきあってもらってしばしプロレスの与太話につきあってもらった。これですっかりエンジンがかかった私は意気揚々と北九パレス入り。

小倉の場合、北体育館が土日にとれないという事情を考慮するとややキャパの狭いこの会場以外使えるところがないというのが難点。しかし、他団体ではこの北九パレスを埋めるのも苦戦するのが実情だと考えるとDDTのやり方は徹底的に現実的、かつ無駄がない。
実は団体によってはアリーナのみ座席を設定して、ステージ上に観客席を作らないことも多かったりするのだが、DDTは各方向にまんべんなく席を作ってほぼ満員(312人フルハウス!)。前売り段階でほとんど完売に近い状態になったというのは素晴らしいことである。
見る側からすれば、こんな間近で選手がみられる環境にあることはとても喜ばしいことだし、できたらこの距離感を保ったままDDTをみていきたいんだけど、いずれはでかいキャパに移ってくのかもしれないなあ。

鶴見亜門GMの前説では熊本大会とと同様に入江茂弘が呼び込まれ、「いつでもどこでも挑戦権をいつ使うの?」と聞かれる。これに対し同じ質問をされた入江は不満顔、なだめすかすGMは「そりゃ昨日もそういう会話したけど、小倉のみなさんには伝わっていないから、初めて聞いた“てい”で昨日と同じこと言ってくれればいいんだよ」と説得にかかって、結局入江はしぶしぶ熊本と同様に「去年、これで佐々木大輔にいじめられたので、今度は逆にこれを使っていじめたいと思います。だからしばらく持ち続けようと思っています」と答えた。亜門GMからオープニングコールを促されると「何言えばいいんですか?」。亜門GMから「昨日と同じことだよ!」と言われた入江は「DDT熊本大会スタート!」とコールしてしまう。流れ出した「Into The Light』を慌てて止めさせた亜門GMは「地名の部分は変えてもらわないと!そして音響さんも何OP流してるんですか!」と少しキレ気味。「あなたが同じでいいって言ったんじゃないですか」と怒る入江に亜門GMが「わかったよ。俺が悪かったよ」と謝罪。入江が「小倉大会スタート」と言い直して無事オープニングアクトは終了。このあたりの展開を形を変えてやっていくのはDDTらしいところでもある。もう映像がつかえないハンデもすっかり自分たちの好機に変えてしまえる力量が各選手についたということの証明だと思う。

▼オープニングマッチ 30分一本勝負
◯アントーニオ本多 vs 中澤マイケル●
6分51秒 卍固め

いつでもどこでも挑戦権を2つもつアントン。それに対してなぜか入場テーマ曲を早送りされているマイケルはマイクをもつなり「お前がこの試合に負けて俺にその挑戦権のひとつを譲ってくれたら、お前は一回分負けることなく、楽してKO―Dのベルトを手にする確率があがる。俺も一回はベルトに挑戦できる。どうだ?」といっていつでもどこでも挑戦権の片方を無条件で譲れという。一旦は乗りかかったアントンだったが、いざ試合がはじまると「俺のプロレスラーとしてのキャリアが俺に肩を上げさせた!」とマイケルの提案を拒否^^かくしてまともなプロレスになりかかった・・・と思ったらマイケルがほてりはじめた。「たぎる」方は今かなりの声援が集まるのにそれより長くやってるマイケルの「ほてってる」はなかなか定着しない^^いっそ今のDDTと新日の関係からすると中邑対マイケルとかでもカード組めそうな気がするんだが・・・まあ誰も得しないか。
しかしここでアントンはコールドスプレーでまさかの逆襲。寒くなってきたぜ~とマイケルが脱ぎ掛けたタイツをはき直すが、そこはフリで結局コールドスプレーも手中にしたマイケルがべノワメーカー狙いできたところを、アントンが卍で捕獲してギブアップ勝ち。やはりGMいうところの「はずれなしの攻防」はいろんな意味で見応えがあった。

▼第二試合 30分一本勝負
◯大石真翔 vs 松永智充●
6分39秒 直伝トルネードクラッチ

これはもう往年のアメリカンクラシックな香りがするレスリングマッチ。個人的にはこの日のベストバウト。松ちゃんの左リスト一点集中攻撃は師匠ディック東郷譲りの渋い攻め。
今はルチャ的ムーブが流行りでもある(特に九州のプロレスシーンはルチャベースで成り立っているところが多い)ので、ヘッドロックにしてもリストロックにしてもすぐに放して次の攻防にいこうとするレスラーが山ほどいる。そんな中でしつこいくらいリストを固めていく松ちゃんのねちっこい攻撃は、光るものがあった。レスリングに対してはとことん実直な姿勢がどんな立ち位置に回っても声援を受ける所以なんだと思う。またまこりんもグラウンドが得意なのでいわゆるU系が得意な「決めっこ」的な流れに移行することもできたはずなんだけど、この試合ではひたすら松ちゃんの厳しい攻めを受け続けた。かつてNWAやAWAでベビーフェイスが必ずやっていた、ヒールレスラーのこってりとした攻撃を、ぎりぎりでしのぎ切るという図式にもっていったあたりはクレバーだなと感じた。技術のない選手がただ黙って耐えていると我慢大会になってしまうんだけど、この辺のさじ加減ひとつとってみても二人が本物の「職人」であるということに疑いはないだろう。試合は9割9分を松ちゃんがリストの攻撃に集中し、支配しながら最後は、まこりんが出した直伝トルネードクラッチで、本当に松っちゃんがぎりぎり返したか返さないかあたりのタイミングで3つ入るというこれ以上ないタイミングで大逆転勝ちという結果に。昔はこういう攻防は腐るほど見ていたんだけど、失われた今となっては貴重な展開。本当いいもんみせてもらったなあという感じがした。

▼第三試合 30分一本勝負
高木三四郎&●ダイナマイト九州&TOSSHI vs MIKAMI&パンチくん◯&鉄生
11分47秒 片エビ固め
※ダイビング・セントーン

昨年から始まったがむしゃら×DDTのコラボマッチは、基本MIKAMI軍と高木軍にわかれてユニット関係なく試合が組まれる。実際ここにお声がかかるとがむしゃらの中でも急激に頭角を現す場合が多い。そういう意味では大社長の目利きはかなり確かなのだ。今回は新顔として今ノリにのっているパンチくんと敗れはしたが、GWA王者を先月大いに苦しめたTOSSHIが初参加。この中でヒールはTOSSHIと鉄生なんだけど、二人とも他のメンバーに飲まれまいとして必死になっているのがうかがえた。でもまあこのメンツにはいると目立つのはどうしてもパンチくんと九州。この2人が自由すぎて頭一つ上に行ってしまう。これは仕方ないかなあ。
そして見えないところでしっかりMIKAMIと大社長がきっちりサポートする。こういう仕事もできるあたりが、DDTのにくいところである。ゲストを、三顧の礼で呼んでおいて、リングに上がると観衆の前で何もさせずにつぶすとかいうことをやりがちなプロレス界(だから軋轢が絶えない一因でもあるのだが)にあっては、DDTの「おもてなし」能力というのは特筆すべきこと。そして誰よりこの位置を譲りたくないという無邪気さもこのDDT旗揚げメンバーの2人は持っている。だから、気遣いするだけでなく、がむしゃらの世界にMIKAMIと大社長が入って楽しそうに闘っている姿というのは、やはり小倉大会でしかみられない名物なのだ。今回は特に大社長がダイナマイト九州ムーブを盗んだり、パンチくんがドラゴンリングインを盗んだり、結構やりたい放題だった。いや~楽しかったなあ。今年もたっぷり堪能させてもらいました^^

▼第四試合 30分一本勝負
石井慧介&◯入江茂弘&高尾蒼馬 vs 藤田ミノル&美月凛音&谷口勇武●
10分38秒 片エビ固め
※フライング・ソーセージ

諸事情でずっと休んでいた美月の復帰戦になったこの試合。すっかり北九州人が板についた、実はもと山口県民の藤田がいきなり「お前らDDT、誰の許可を得て北九州で興業やってるんだ?俺たち北九州軍がお前らがここで興業する力があるのかどうか?本物の戦争ってやつを教えてやる」とマイクでアジるやいなや、いきなりドリフを奇襲。その後もなぜかペースを握った北九州軍はなぜか口々に「これが戦争だ!」「戦争」「戦争」となぜかやたら戦争を口にする。エンタメ路線のDDTにあって、決してマイクが得意でないドリフの三人はしばし藤田ワールドに呑まれかかったが、そこは勢いと結束力にものをいわせて、なんとか北九州軍を分断にかかる。美月に狙いをつけて、もともと急造トリオの谷口と藤田をわけてしまうと、意外とあっさり流れはドリフに傾いて、気が付いたら谷口が捕獲される展開に。美月は長期欠場あけのせいか、もう一つ試合勘みたいなものが戻ってない感じがしたし、やはり藤田の口と頭だけで全部を回すのは少し無理だったのかもしれない。最後はドリフの連携の前に谷口が力尽きたが、北九Zで見せるようなボロは今回は見せなかった。前回はシングル戦(対マサ高梨)だったせいもあって、微妙な評価になったけど、こうしていろんな選手にもまれる方が谷口的にはいいかもしれない。試合後「お前らは認めるよ」といった藤田がどさくさに紛れて「いつでもどこでも挑戦権」を奪いにかかり、あやうく入江がだまされそうになるが、それはドリフの他のメンバーが阻止。ではと、藤田が「じゃ、勝ったお前らが休憩前のこの試合をしめろ」といいだすと今度は入江が「藤田さんやってください」となぜか懇願。「負けた俺が試合締めろってこんなの聞いたことないぞ」と渋っていた藤田はマイケルに「お前が締めろ」と強要。マイケルも関係ないのにリングに上がると仕方なく即席のコール&レスポンスでなんとかその場を乗り切った。いや~藤田ワールドは見慣れてるけど、こうしてDDTでもちゃんと通用するのがキャリア17年のなせる業というか。お見事でした。

▼セミファイナル 30分一本勝負
飯伏幸太&ケニー・オメガ&◯佐々木大輔 vs HARASHIMA&ヤス・ウラノ&遠藤哲哉●
16分17秒 エビ固め
※Now or Never

セミファイナルは飯伏幸太&ケニー・オメガ&佐々木大輔vsHARASHIMA&ヤス・ウラノ&遠藤哲哉の6人タッグマッチ。現6人タッグ王者にしてケニーとはタッグを保持し、かつ現役IWGP王者の飯伏を擁したゴールデンラヴァーズに、エンテツこと遠藤がどこまで粘れるかが勝負所になりそうな感じ。竹下が若干頭一つ飛び出している現状を遠藤も決して快くは思ってないだろう。HARASHIMAもヤスも今回は遠藤の後方支援に回る感じで試合スタート。しかし6人タッグ王者の連係で早くも遠藤が捕まってしまう展開に。コーナーからヤスが檄を飛ばすも、遠藤はなかなか味方にタッチできない。腰を重点的に攻められ、ケブラドーラ・コンヒーロ3連打に苦しむ遠藤だったがケニーにフランケンシュタイナーを決めてピンチを脱出。実は佐々木の加入でラヴァーズは空中戦+曲者感まで手にしてしまい、これを崩すには容易でないと判断したヤスも必死だった。そのヤスに替わると、今度は飯伏はヤスにジャーマン狙いで果敢に攻め込んでいく。が、ヤスは松井レフェリーのバックを取ってあわや眉山という危険な場面を作ってしまった。使えるものはなんでも使うヤスの本領発揮だったが、松井さんにしてみたらたまったもんじゃない。ましてや飯伏にはこういう洒落は通用しないし。
一方HARASHIMAが一気呵成の攻めをみせ、なんとか流れを変えようと懸命。ウラシマクドウの時は飄々と試合していたヤスが久々に動き回っていた。そしてキーマン遠藤も場外のヤスにトルニージョを浴びせて援護。リング内ではラヴァーズがHARASHIMAに波動拳→ジャーマンの連係を決めるが、これはヤスがカット。タッチを受けた遠藤が再び攻め込まれるも佐々木のクロス・フェースロックをカットに救われると、佐々木のダイビング・エルボードロップを回避してその場跳びシューティングスター。さらにトーチャーラックボムを決めるとラヴァーズにはまとめてエスペランサDDTで蹴散らす。このあたりの流れはさすがラヴァーズ。というか佐々木の特徴を組み込んだうえで新しいラヴァーズになっていたのが印象的だった。遠藤は善戦むなしく佐々木のNow or Neverでフォール負けという結果にはなったけど、今後飯伏が全面にたつより、今以上に遠藤や竹下が次世代の顔にならないとやっぱDDTの未来はない。そういう点では遠藤はもう少しかな?次回を楽しみにしよう。

▼メインイベント 30分一本勝負
◯KUDO&坂口征夫 vs 男色ディーノ●&彰人
16分22秒 片エビ固め
※ダイビング・ダブルニードロップ

メインイベントはKUDO&坂口征夫(チーム酒呑童子)vs男色ディーノ&彰人のタッグマッチ。当然後楽園でKUDOのKO-Dベルトに挑戦する彰人もまた新時代の担い手でもある。男色先生とまこりんはその後方支援に回っていることが多くなっていたのだが、なぜか男色先生は坂口に照準を絞って離さない。一連の男色殺法に悲鳴をあげ、彰人には関節技で手玉に取られてしまう。彰人にヒザ蹴りを決めても、スイッチしたディーノの男色殺法で動きが止まってしまう。こんなにグラウンドで坂口が苦戦するとは意外すぎる展開。しかしこれがある意味DDTにあがったものの宿命でもある。彰人にコブラツイストを決められると同時に下からディーノに凝視され、さらにナイトメア→バーミヤンスタンプも食らってしまった。ファイト一発!でコーナーに頭をぶつけてフラつく坂口だが漢タイツには入らず、ここはKUDOとのタッチに成功。中盤でようやく実現したKUDOvs彰人の場面になると、一気に緊張感が走った。彰人のキン肉大移動の体勢を回避したKUDOは坂口を呼び込んでサンドイッチPK狙い。しかしここで男色先生はまたしても坂口捕獲に成功。流れを取り戻せない酒呑童子は一転大ピンチに。ここで開き直った坂口はディーノで腹パンと股間タッチの応酬。さらに腹パンとキスの応酬に移る展開に。なんとか坂口が打ち勝って、かわったKUDOがディーノをコーナーに送り込んで8×4狙い。ディーノは待ってましたとばかりに、これをリップロックで切り返し、ファイト一発!からKUDOの頭部を漢タイツに差し込むが、坂口が間一髪のところでカット。今度こそのサンドイッチPKを決めると、坂口の腹パンのアシストからKUDOがダイビング・ダブルニードロップを投下して勝利した。試合後、KUDOは「また近い将来、ここで闘いたいと思います」と誓うと、撤収中も酒盛りを繰り広げた。 が、本当に撤収が迫ってきて城内アナウンスも担当していたマイケルと井上リングアナに「そこの二人、とっとと売店にでてそっちで飲んでください」といわれる始末。

この時点で20時過ぎくらいだったのだが、驚いたことに打ち上げはこの40分後に開始。聞けば翌日の鹿児島行になってる撤収メンバーは先にリングと共に熊本まで戻ってそこから新幹線で鹿児島へ。一方の打ち上げ参加組は小倉にとどまって朝一で新幹線移動という段取りになっていたらしい。ホントどこまでもそつがない。昔みたいに多くの選手のサインをもらえないのは残念だけど、その分多くの試合をみせてくれるならそれでもいいか。小倉大会もそうだけど、その土地でしかみられないカードを必ず用意してるのがDDT。だから連戦して観戦しても(実際熊本~小倉~鹿児島までいったファンもいたらしい)常に新鮮。某団体みたいに地方ロードは全部同じカードとかいう手抜きはしない。DDTとファンが作り上げた信頼関係がとても心地よかった一夜でもあった。自分自身も完全燃焼したし、この翌日の試験も今のできる範囲を精いっぱいやったので悔いも残っていない。やっぱプロレスは最高!DDT最高!





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