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プロレスリング華☆激 イジメ撲滅チャリティープロレス 『篠栗☆エストレージャ』観戦記 (2015年6月14日(日)

プロレスリング華☆激
イジメ撲滅チャリティープロレス
『篠栗☆エストレージャ』観戦記
(2015年6月14日(日)


写真はこちらから

古賀の奇跡を見届けてから一週間後、
昨年に引き続いて笹栗大会にも行く
ことにした。ここはメルカド笹栗という
町民体育館の表に出店やステージを
作り、午前中から試合開始までを
お祭りで楽しんで、そのあとプロレスを
体育館で楽しむという一日を過ごせる
いわば町おこしの一環にもなっている。

今年からチケットを出店でもぎると
その店の商品がプレゼントされるシステム
になっていた(店によっては割引になる
ところも)。たこ焼きやポテトといった
お祭りの定番からアユの塩焼きまで
あるというあたりが笹栗らしい。

チケットでたこ焼きをもらってから
試食で食べた甘夏ようかんが美味しか
ったのでおみやげに所望。めったに
自分で甘いものなど買わない私に
してはかなり珍しい。

会場は土禁で、床にそのまま座るみちのく
方式。これもまたいい光景だ。
そしてこの日もなんと超満員に!

大人のプロレス教室ではレベルの高い
参加者が続出!さらに古賀に続いて
子どもの部は二部制になる盛況ぶり!
だいたいどこも親にやらされている
子が多いものだが、笹栗も古賀も
全員自分から積極参加!これはすごい!

この段階ですでに盛り上がっている
というのはかなり珍しかった。
そしてアステカからプロレスの
ルール説明があって試合はスタートした。




①○コスモ☆ソルジャー 1/20 ×ゼファー

ゼファーに関していうと、まず受け身がダメ、
試合の組み立てが雑。ウケたと思ったら
ろくに相手を見もせずに何度でも
飛ぶ。このあたりが難点だと
思うし、実際観戦前にも指摘していた
のだが、この日のゼファーはこれを
全て見事なくらいに実践していた。

体格でいうとコスモとそれほど差は
ないようだが、体の厚みが全然違う。
タッグだとぼろが出にくいがシングル
ではごまかしがきかない。

それがゼファーの「正体」だと思う。
ただ、彼に同情するなら教えている
師匠たちがそもそもプロレスを
わかっていなのだから、こうして
他団体に参戦して自分で学習する
しかない。

そういう意味では今回華☆激の
チャンピオンであるコスモと
対戦できたこと自体が彼に
とっては「財産」になりうる。
少なくとも自団体だけでキャリア
を積むのは彼のためにもならない
だろう。

結末はコスモがゼファーの後頭部
をガードするように手を組んで
しっかりロックした状態での「正調」
ドラゴンスープレックス。
しかし頭の打ちようのない投げ方
をしたのにもかかわらずゼファー
はまたしても後頭部を痛打して
実質KO状態。セコンドに抱えられて
退場する際も自分の足で歩くのが
やっとという状態だった。

投げっぱなしや、藤波が初期に
使っていた頃ならまだ対処する側に
準備がないからありえたかも
しれないが、正調ドラゴンでKOと
いうシーンは今時なかなかお目にかかれ
ないと思う。まあそれだけ危険な
技であることには違いないが、
これでコスモを非難するのはおかど
違いというもの。やはり受け身を
しっかり習得してリングにあがら
なかったゼファーに非があると考え
ていいだろう。


②○石橋葵 1/30 ×神田愛実

九州巡業二戦目。この位置で試合する意味
を二人ともよくわかっていたと思う。

やっぱ小細工した試合するより地方ウケ
する試合ができる選手の方がスキルが
上だと思っているので、彼女たちには
こういう体験を機にキャリアアップを
してもらいたい。

手が合うのか実に彼女たちの試合は
スイングしていて、小気味いい。
男子だけの試合だとどうしても色
が変えにくいけど、彼女たちの登場
によって、場の空気が変わる。

石橋はさすがにそのあたりの空気を
上手に読んでいたけど、神田は
まあまだこれからかな?

地方で名を知らぬ女子が闘うと
どうしてもアウェイになりがちだけ
ど、古賀でも篠栗でも彼女たちは
大いに歓迎されていた。

それで十分だったと思う。また
ぜひ参戦してこの時経験したことを
糧にしてきてほしいと思う。



③イジメ撲滅プロレス公式戦
○新泉浩司 & 小川聡志 1/45
スカルリーパーA-ji & ×ヴァンヴェール・
ネグロ

二代目馬之助が負傷欠場したことでネグロ
に二度目のチャンスがやってきた。
相手はもと九州統一チャンピオンの新泉と
マッチョおやじ小川。A-ji的には通常営業
の相手だったろうけど、ネグロには汚名
返上の機会到来である。

自ら先発を買って出ると積極果敢に
華☆激タッグを攻めまくる。
正直この意気込みはとても素晴らしい
のだが、受けている小川や新泉は
実に涼しい顔をしていて、逆に攻めて
いるネグロがだんだん苦しそうになって
いた。まあ古賀での反省点を短期間
で修復できるならば誰も苦労は
しないんだけど。

とはいえ、九州のダークヒーローと
いわれ、近年ではブーイングよりむしろ
声援が多いA-jiにしてみたらこの日
の篠栗の少年たちのガチ過ぎる熱い
歓声は何よりエネルギーになった
のだろう。

久々に悪党A-ji全開で極悪殺法を
次々繰り出していく。実にわかりやすい
強くて悪くて手が付けられない「巨悪」
を実に楽しそうにやっていた。
あれだけのブーイングや罵声をあびると
さすがに気持ちよかったんだろうなあ。
レスラー冥利に尽きると思う。

ネグロもなんとかそういう声にこたえ
ようと必死になっていたが、興味深か
ったのは、新泉がネグロに放った
フィニッシュだった。

ジャーマンスープレックスからの
ランニングエルボーで、とどめは
エメラルドフロウジョン。

前日、命日だった三沢さんの技を
四天王プロレスを崇拝する新泉が
使った点に意味がある。

これを受けるということは三沢さん
の魂に触れるということでもある。
それを受け切って立ち上がる選手に
なれというメッセージがこもって
いたのかもしれない。

結果は古賀より無残に記憶も飛び、
またしてもA-jiには試合後
ボコボコにされた。しかしこの技を
出した新泉の思いはきっとネグロ
には届いていると思う。熱い火の出る
ような試合だった。

④イジメ撲滅プロレス公式戦
篠栗88タッグ選手権試合
[王者組]アステカ & ×KING 1/60
5代目ブラック・タイガー & ○アズールドラゴン
[挑戦者組]
(王者組防衛失敗。挑戦者が二代目王者に)

プロレスのカードで一番面白いのは
「どっちが勝つか全く予想ができない」
ものであることは明白だ。いかに
勝敗以外のところで評価されようが
そこだけは変わらない。安全パイで
防衛を重ねても、その王座には何の
価値も生まれない。

だからこそ、この試合は組まれた事
自体に意味があった。最近絶好調の
アズールと、素顔はとんでもない
実力者である五代目ブラック
タイガー。いくら華☆激のタッグ
王者でもあるアステカ&KING組でも
これは相手が悪すぎる!

だがその難敵を招へいしたのはほか
ならぬアステカ本人なのだ。そこは
素直にほめてもいいところだろう。

だが試合はそれだけでは終わらなか
った。一度火が付いた笹栗のお客さん
はこの超強力挑戦者に最大限の
ブーイングをあびせ、アステカ&
KINGに大声援をおくる。

典型的な勧善懲悪の図式でこれで
悪役が負ければ万々歳だったのかも
しれない。

しかし、ブラック&アズールは負けな
かった。というか終始危ない場面すら
なかった。逆にKINGはローンバトルが
続いて防戦一方。アステカがカットに
入っても、それすらはねのけてしまう。

加えて人をいらっとさせるベテラン
ならではの老獪な策にチャンピオン
チームはなすすべがなかった。正直
A-jiの介入はあったけど、あれは
おまけにしか過ぎなかった。乱入が
なくてもダークサイドチームは勝て
たんではないかなと思う。

それでも笹栗のお客、特に子どもたち
は本当に熱かった。セコンドの制止を
振り切って何度もリングサイドにかけ
つけて涙ながらに悪役を罵倒し、KING
に声援をおくる。

こんな純粋で熱い子どもたちの姿に
薄汚れた我々大人はただただ胸を
打たれるだけだった。

実際セコンドが試合そっちのけで
子どもの制止にかかりきりになった
ことは結果、王者を孤立させは
したけど、そこで子どもたちを
責められはしないだろう。

結局、力尽きる形でKMINGはアズール
のムーンサルトの前に敗れ去った。
初挑戦から一年、初の戴冠になった
アズールを潔くたたえるアステカ。

正義が負けたことに泣きながら「俺が
大きくなったら絶対仇をとってやる」
と一人の少年が叫んでいた。ここまで
熱く熱くプロレスの試合をみたことが
かつて自分にあっただろうか?

試合後「悔しいです。二人がかりで責めら
れることがどれだけ恐ろしいことか!
どれだけ悔しいことか!子どもたち、
よく覚えておいてください。そして
来年必ずもう一回闘ってベルトをとりか
えします」とアステカがしめてようやく
篠栗の少年少女たちは納得した。

いや、でもこれはアステカやKINGだけで
なくダークサイドにとっても大きな
体験だったと思う。これほどの歓声と
熱気の中で試合ができたというのは
本当選手冥利につきるだろう。

そしていじめ撲滅に町をあげてとり
組んでいる笹栗の本気が闘っている
選手のねむったスキルまで覚醒させた
といっても過言ではあるまい。
結果論だけど、負けてバッドエンド
になったことで本来の目的である
いじめ撲滅というテーマが最大限
具現化されて伝わったのだからこれ
以上いうことはない。

いや、マジで熱い熱い大会だった。
前年はなんかのどかで牧歌的な雰囲気
の大会だったけど、今年に入って神
がかっている華☆激のパワーと笹栗の
お客さんのパワーが合体した今年は
とんでもない大会に大化けした!


どんなに創意工夫しようとどんなに表現方法
が変わろうと、プロレスの根っこにあるもの
は同じだと私は思っている。

選手の眠っている力を引き出し
思いもよらぬムーブメントを
起こす。

プロレスに最も大切なもの。それは観客の
熱だと思う。福岡市でも北九州でも
ない古賀や篠栗だからこそ、この純粋な熱
があったのだ。プロレスに触れる
機会がない土地であり、福岡から
近いようで遠い。こういう条件下
だからこそ、原石のような輝きが
眠っていたと考える。


その熱は純粋で、熱ければ熱い
ほどいい。それによって他の
観客にも熱が伝播して、熱狂
という空間が生まれるのだ。


古賀に続いて篠栗もまたすごかった。
プロレス見てきて約40数年、これほど
の熱気をこんな短期間で連続体験した
のはおそらくはじめてのことかもしれない。

だがこれはもう奇跡と呼んでは失礼
だろう。古賀と笹栗は新しい西の
聖地になったと断言してもいいと
思うのだ。

観客の熱気でエネルギーをもらい
それを選手が試合で伝え返す。こんな
幸福な場所がどこにあるだろう?
だからプロレスはやめられないのだ。

この観戦記で少しでも当日の熱気を感じ
てほしいと思う。
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[ 2015/06/16 20:47 ] 観戦記.鑑賞記.見たもの記 | TB(-) | CM(-)

華☆激古賀☆エストレージャ観戦記(15.6.6土、古賀市民体育館)

華☆激古賀☆エストレージャ観戦記(15.6.6土、古賀市民体育館)


写真はこちら

ちょっと前なら年に一回行けたら、だいたいいいかな?と思っていた華☆激の興行へ行く回数がここのところ増えてきた。アステカとはかれこれ16年以上の付き合いになるけど、割と付かず離れずという俯瞰から見る感じでこの団体の歴史的を眺めてきた。

浮き沈みはどこにでもあるので、初期の満員記録を連発していた大会も、空席がイヤというくらい目立つ大会もみてきた。イジメ撲滅チャリティーはそんな模索していくなかから発生した大会スタイルだと思われる。それまではよくも悪くも、淡々と試合だけをこなすだけで、ストーリーラインも何もない華☆激に変化をもたらした。大会テーマがしっかりしてくると、それに沿った試合を選手が意識するようになる。

たぶん今の華☆激の変化の兆しはそんなあたりから生まれてきたのかもしれない。怪我の功名かもしれないが、結果オーライだったわけだ。そして興行形態もさざんぴあを中心とした形から、福岡市周辺のプロレス過疎地?へと変わっていった。実は交通機関でも車でも博多に行けない距離ではない、福岡市周辺の地方都市を綿密に回る団体は意外と存在しない。ここから篠栗や古賀といった金の鉱脈を探し当てたのは素直に評価していいと思う。

旗揚げからしばらくは所属やレギュラー参戦のフリー選手を含めると結構な人数を抱えていたけど、今は名古屋組のコスモを入れて5人。フットワークの軽さも今では強みになっている。いやはや何が幸いするかわからないものである。しかもアステカの無駄に広い人脈は提携団体だけでなく、普段九州ではあまり見られない選手までしれっと呼んできてしまう。五月のみなと祭りではRayが、古賀ではジンベイザメ~ンやFMWの吾作や五代目ブラックタイガーまで呼んできていた。

だが団体だけ頑張ってもムーブメントが成功するとは限らない。篠栗にしろ、古賀にしろ、地元の商工会、後援企業や市町村、大人から子どもまであらゆる人たちが、自分の街のプロレスに尽力を惜しまなかったことが、大成功につながっていると思う。

今回の古賀大会でもその例外にあらず。実に多様な街の人々がプロレスで真剣に「町おこし」をしようとしていた。イジメ撲滅チャリティーというのが前提にあるのはもちろんだが、やはり福岡市と宗像市の間にあって、他県人からみると特色の薄い古賀の復興というのも当然気持ちとしてはあったと思う。

もうひとつ特徴的だったのは古賀市民が予想以上に熱かったこと。大人から子どもまで本当に真剣で熱い思いをプロレスにぶつけてきていた。その数なんと850人!有料大会でここまで集めてしまうというのは、正直すごいとしか言いようがない。初期の満員記録を作っていたころの華☆激以上の圧倒的な熱を持った多くの観客がこの日の大会を大いに盛り上げた。結論を先に言うとこの日のMVPは古賀のみなさんだった。それは断言できる。

さて個人的にはちょっと観戦がたてこんだこともあって、珍しく下道とおって古賀までいってみた。20代の頃はよくこうして博多まで観戦にいっていたけど、25年ぶりに通るとなんか懐かしい感じがした。会場についてみるとTVの取材はきているは、法被着たくさんの人がいるはでちょっとびっくり。中は土禁だけにシートがひかれていてその上にじかに座る形式(みちのくスタイル)だった。最前列に座っていたので気が付かなかったが、ふと後ろを見たらみたらあれよあれよという間に満員に!これはすごい!まさに立錐のよりもないとはこのことで、たって移動するのも大変なくらいの入りになってしまっていた。

いじめ撲滅チャリティーは試合前にプロレス教室があって、ルール説明をして、試合開始となる。このプロレス教室は華☆激だけでなく他の団体もやってるけれど、どこもかしこも場所によっては盛り上がりに欠けることがあったりする。しかし古賀の市民はアクティブ!最初にやった大人のプロレス教室はいきなり定員オーバーの人数が手を挙げ、リングに上がった人の中には65歳の方までいた。さらに子ども教室はあまりに参加希望者が多くて二部制になってしまうほど。おかげでプロレス教室はプログラムよりだいぶん時間オーバーすることに!

我々みたいに試合にしか興味のないスレたファンは「早く試合はじまんねえかな」と心の中で思っていたのだが、今思い返してみてもリングに上がった老若男女のすべてがキラキラしていたし、あれはやっぱやってよかった。参加した人たちにとってもかけがえのない思い出になったのではないかと思う。で、試合がはじまったのは夕刻になってからだった。

① チーム・マッチョオヤジ vs まだら狼はぐれ軍団対抗戦
小川聡志&ジンベイザメ~ン(ユニオン)&ゼファー(北九Z) 1/30 アズールドラゴン(タフス)&五所川原吾作(FMW)&A.K.(ダブ)
○小川聡志(16分1秒 片エビ固め ※YAMAKASA)A.K.●
※二代目上田馬之助が急遽、負傷欠場により、アズールドラゴンに交代

試合前、会場には来ていた二代目上田馬之助が足を引きずっていたので、大丈夫かなと思っていたらアズールが代打で二試合こなすという。まあこの時点でまだら狼がいなのでヒールがただのはぐれ軍団になってしまったのだが、まあそれにしても面白い顔ぶれがそろったものである。小川以外は所属選手ではない上に、所属団体も各自違う。でも寄せ集め感がないというのがまた面白い。このバラエティーに富んだ選手の参戦というのが今の華☆激には大きな売りにもなっている。

プロレス教室でも大活躍していたジンベイザメ~ンは沖縄プロレスにいたときのキャラで、普段は素顔でヒール。ユニオンがこっちにこないし、なかなか見る機会がないのでここでみられたのはよかった。素顔でもみてみたいけど、ジンベイザメ~ンというマスクマンとしてもなかなかいい味を出していた。ちなみに多忙を極める大社長にかわって、アズールとともに7.5DDT博多大会の宣伝もしっかりしていた。これに触発されたのか?ホームではグダグダだったゼファーも負けじと頑張っていた。受けにまわるともろいけどこのメンツの中ではぼろを出さずに済んだのは幸いといっていいだろう。

ここ数年イマイチ元気のなかった小川も復調していて、馬之助が欠場しても手ごわいヒール軍に攻め込まれながらも頑張っていた。まあ小川は元気ないと他の持ち味も死んでしまうんで、それがみられただけでもよしとしたい。

ジンベイザメ~ンの他には広島のダブプロレスかたらきていたA・Kもいい選手だった。できたら継続参戦してもらいたい選手だけど、マスクマンが多い中にあって素顔の悪役というのはなかなか貴重だし、それだけでなく選手としてのクオリティも高かった。

ただ吾作はもうちょっと体をしぼってきてほしいなあ。ブランク明けの復帰というのはわかるけど、あれはプロの体つきではない。だらしない感じがしてみっともなかった。

②石橋葵(世界プロレス協会) 1/30 神田愛実(世界プロレス協会)
○石橋葵(9分21秒 ギブアップ ※ジャストフェイスロック)神田愛実●

世界プロレス協会というと古いファンにとっては90年代末に九州一円で活動していた「世界のプロレス」を連想してしまうけれど、こっちはもとFMWの上林愛貴がたちあげた団体名。しかし今回参戦してきた石橋も神田も九州出身で、なぜか九プロにも華☆激にもはてはFREEDAMSにまで同じカードで連続参戦してくる。だいたい九プロか華☆激かどっちか上がると片方にはでられないというのが、九州のプロレスシーンでは当たり前になっているのだが、こういう形での参戦は非常に珍しい。

年齢でいえばほとんど違いがない神田と石橋だが、15でデビューした石橋はすでにキャリア6年。もともとキックボクシングも習っていた素養もあって、すでにベテランの風格がある。一方の神田はまだまだこれからだなあという感じがした。でも東京の団体ではなかなか経験できない地方大会をこうして団体をまたにかけて体験できるというのは貴重なことだと思う。巡業という形でなくてもくした形でもとめに応じて参戦してスキルアップしていくのは大事だと思う。やっぱ代表のミスモンゴルこと上林もFMW時代にそうしてきた体験があるからだろう。加えて彼女の人脈と人柄もたくさんのコネクションをもっている。これは大きな強みだろう。そうしたスキルをおしみなく後輩に伝えチャンスを与えているのは素晴らしいと思う。

石橋も神田もまだまだ成長していける素材だし今後が楽しみではある。この第二試合という位置でいい感じに色合いを変える働きをしていたので、彼女たちも定期的にこういう大会には参戦してほしいと思う。

③イジメ撲滅プロレス公式戦
コスモ☆ソルジャー&新泉浩司 1/45 5代目ブラック・タイガー(フリー)&アズールドラゴン
●新泉浩司(16分42秒 片エビ固め ※ダイビングエルボードロップ)5代目ブラック・タイガー○

アズールはこの日二戦目だが、スタミナ切れした感じはない。タフス単体では大橋のお祭りしか大会を開いていないが、DDTや各団体に参戦しているのでこうした不測な事態にもしっかり対応できている。しかもFTOではダークサイド入りした五代目ブラックタイガーがパートナーだからこれ以上条件といっていいだろう。

そのブラックはなぜか序盤はおふざけモード。歴代のブラックタイガーとはまた違う色合いを作っているのが興味深い。まじめ一直線なコスモや新泉はこういう変化球投げてくるタイプの悪役には、あまり耐性がないのかもしれないが、真っ向勝負にいこうとするとすかさせるので、やりにくかっただろう。だいたい九州のヒールは割とわかりやすい悪役が多いから五代目ブラックみたいなタイプは、貴重だと思う。

もちろん中の人は今さら言うまでもない実力者なんで、普通にプロレスさせるとさらに強いから厄介なのだ。華☆激組が狙うとしたら二戦目のアズールだったんだろうけど、それほどスタミナをロスしてない上に、ブラックに攪乱されては、さすがにどうしようもなかったのかもしれない。

こういうパターンになると最近メキメキ頭角を現してきた新泉といえどもいかんともしがたい。お客さんの大声援があとおしするも、最後は力尽きた。全体的にいえることだが、今大会ではヒール選手が実にいい仕事をしていた。このカードも然り。篠栗ではこの五代目ブラックとアズールが篠栗88タッグのベルトに挑戦するけど、これは思わぬ難敵になるかもしれない。

④イジメ撲滅プロレス公式戦
博多タッグ選手権試合
[王者組]アステカ&KING 1/60 スカルリーパーA-ji&ヴァンヴェール・ネグロ[挑戦者組]
○アステカ(18分49秒 片エビ固め ※聖☆スプラッシュ)ヴァンヴェール・ネグロ●
※アステカ&KING組が防衛に成功

序盤で先発したネグロをアステカが「あっちいけ」と追い払いA-jiを呼び込んだシーンがあった。キャリアの面でも上回るアステカがはやるネグロをいなした格好だったが、ここで黙ってネグロが引き下がったあたりで、ちょっとこの試合でネグロがタイトルとるのは難しいかなと思ってしまった。挑発されてそのままのっていける自信があったらそうやすやすとは引き下がらなかっただろう。自己主張が強すぎてもだめだけど、ベビーフェイスに挑発される悪役というのもちょっとどうかと思う。公私ともにネグロを知るアステカが、熱い男ネグロを試したシーンだったけど、この場合正解というのはない。ただ駆け引きにおける点で悪役としてのネグロが正直すぎるところが露呈されたシーンではあった。

とはいえ、ヴァンヴェールネグロは最近とにかく成長著しい選手である。自らメキシコ武者修行にでて、プロレスをたっぷり体感して帰ってきた。そのくらい期するものがあったというのはよくわかる。実際ルチャの動きからプロレスの動きにシフトすると急にぎくしゃくしていた昨年と比べると不自然さがなくなっているし、全体的にレベルアップしているのはよくわかる。中盤アステカのマスクはぎに挑んだあたりも去年とは違う面だったと思う。

精神的にも肉体的にもひとまわり違うネグロに、ではなにがかけていたかというと、ひとつは毎回指摘されているスタミナ面。

試合中盤で急に電池切れおこすパターンは今回も変わらずだった。正直A-jiが手足のようにネグロを使えていたのは前半までだったし、後半はセコンドについていた五代目ブラックやアズールまで動員しての総力戦を挑むことになったのも、たぶん手ごまとしてのネグロに見切りをつけたからではないのだろうか?一見すると悪役のセオリー通りのことをやっているようにもみえるけど、毎回セコンドを乱入させているかというとそうでもなかったりするので、今回の場合は中盤でネグロを見限ったとみるのが正解だろう。

とはいえ初タッグなんで見切りをつけるには早いのではとも思えるが、ここにもうひとつの問題がある。ネグロが所属しているブラックドリームとFTOの関係性である。ブラドリのKAZEはFTOに参戦する時は正規軍サイドにいて、ダークサイドとは敵対関係にある。よって北九Zにダークサイドを呼んでも一緒に結託することがない。ダークサイドもブラドリとは一線を引いている。で、本人はどう思っているかはさておき、結果的にどっちにもいい顔をしようとしているようにみえるネグロを腹の底から信用しろ、といってもこれは無理な相談だろう。従って、同じダークサイドで行動を共にしているアズールやブラックの方がより信用もおけるし、いい仕事もするわけで、ネグロの意気込みとは裏腹に実はもうタッグとして挑戦者チームは最初から機能していなかったのである。

で、実際負けたネグロをダークサイド全員が罵倒。ぼこぼこにされたあげく一人悔しげにリングの上の勝者組をにらみつけるネグロにはなんとも言い難いものを感じてしまった。

試合自体で非常に心に残ったのはとにかくお客の声援が熱かったこと。だいたい○○コールする時は、マニアが先にコールし出して、あとから一見さんがついてくることが多いけど、この日扇動していたのは子どもたちだった。とにかく懸命に応援をするのだ。それも実に熱くて純粋な、我々マニアがえてして忘れがちなピュアなエネルギーをもっている。「アステカ、タイトルかかっているんだぞ!しっかりしろ!」とか「アステカ、博多魂だ!」とかいう声が全部子どもたちから発せられているとうのも新鮮だったし、そして大人たちもまた子どもに負けじと熱かった。

この熱がどの試合にもあってそれがメインでさらに昇華して大盛り上がりになったのだから、やっぱ一部のマニアより熱い初心者の心を掴むって大事だよなあとつくづく思う。逆にいうと一見さんを熱くできないレスラー・団体はプロ失格ともいえるので、そういう線引きがしっかりできるという意味では古賀のお客さんのレベルは高かったと思うのだ。

いや、それにしてもこういう大会をみせられるとは正直おもいもしなかった。単純に850年集めることも勿論難しいことなんだが、その全員が熱を持って観戦するということはなかなかあることではない。そういう意味ではわざわざ片道二時間かけて古賀まで行った甲斐があったというものだ。できたら篠栗とは時期をずらして開催してもらえると本当にありがたいけど、これが年一回から2回、3回開催につながっていく可能性は十分あると思う。
もう一回、この日のMVPである古賀のお客さんに大いなる敬意を表したい。本当に素敵な夜をありがとう。


[ 2015/06/10 22:09 ] 観戦記.鑑賞記.見たもの記 | TB(-) | CM(-)

九州プロレス . めんたいフェスタ 3観戦記( 15.6.7 日・西鉄ホール)

九州プロレス . めんたいフェスタ 3観戦記( 15.6.7 日・西鉄ホール)

写真はこちら

本来なら前日の華☆激観戦記を先に書くのが時系列順なんだが、あえてこっちを先にしてみた。

最近は各団体とも会場確保には苦労していて、それは九州プロレスといえども例外ではない。年々西鉄ホールでの大会が減った分、熊本や鹿児島に活路を見いだして、 8 月のスターレーン、冬か春の北九州芸術劇場大会が年二回のビッグマッチという流れになっている。

それはそれで悪くはないのだが、最近の九州プロレスの本大会は迷走につぐ迷走で、つい 2 ~3 年前の熱があまり感じられない。そもそもめんたいフェスタ自体が、二年連続でめんたい☆キッドの親子対面で終わるという、何ともいいがたい結末になっている。

ただ北九州での流れをよい方に変えて、スターレーン大会に繋ぐ意味では、この大会は重要な位置づけになる。そう思って期待していたのだが、まずいつもならオープニングアクトで観客の声援の練習したりする時間がいきなりカット。対戦カード発表の間にも、休憩中にかかっている九プロ勢出演の番組 V がそのまま流れていたりで、どこかちぐはぐ。

更にはオープニング VTR にでていた!めんたい☆キッドのプロデューサーを名乗る芸人さん?が何者なのかの説明がない。 V にないなら、実際にでてきて挨拶するのか?と思っていたらそれもなし。

このあたりを丁寧にしてきたからこその九プロではなかったのか?ちょっとあまりにお粗末すぎた。他団体なら気にならないレベルでも、九プロがやらかすとワル目立ちするのは、今までちゃんとやってきたからなのだ。それに気がつけないなら、大分症状は悪化していると言わざるを得ないだろう。

第一試合 めんたい☆ FESTA だよ天神集合!~佐賀×大分×鹿児島 3県バトルキックオフ!  20 分 1本勝負  
○ウォーターマン日田丸( 7 分37 秒 片エビ固め ※ゴッチ式パイルドライバー)白くま· 
        ※もう一人はがばいじいちゃん

ウォーターマン日田丸は、名前こそコミカルだが、その外見とは裏腹に、バチバチのシバキ合いを持ち味とするレスラーである。あのノラリクラリしてなかなか本音をみせない藤田ミノルのハートに火をつけるくらいの実力をもつ。

そんな日田丸が、本人が VTR で語るように「こんなカード」でお茶を濁されるのは本人だけでなく、見ている我々でもあまりよい気はしない。だいたい 3WAY用 の便利屋としてはあまりに場違いなキャラなわけで、そのミスマッチを狙うんなら、たまにはいいけど、こう頻繁に 3WAY に入れられると、飼い殺しじゃないかとさえ思えてしまう。

幸いなのは、じいちゃんと白くまが多少日田丸よりの試合にしてくれたので、心配するほど酷い試合にはならなかったが、正直白くま対じいちゃんだったらよりみたいカードになったかもしれない。できることならこの試合、日田丸が試合自体をぶち壊して、九州王座に強引に挑戦する流れを作ってもよかったと思う。対玄海もそうだが、対旭戦、そして藤田戦など、日田丸がらみでみたいカードは目白押しなのに、この位置でいいように使われいているのをみるのはあまりに忍びない。

正直今の九プロはどこか守りに入っている感じが強いので、それを打破するには序列関係なしに刺激的なカードを組むのが一番だと思うのだが…

第二試合 GLOVER ’S MONEY TIME ~ 締込み or ゴールデンパンツ?~   20 分1 本勝負  
·田中純二( 8 分8 秒 片エビ固め ※グラノミクス)ザ・グラバー○

グラバーは今さら言うまでもなく、かつてWWFを席巻したミリオンダラーマンをコピーしたキャラクター。何ならリメイク版といってもいい。ただし、このお金持ちキャラに関しては、本家WWEでリアルお金持ちのビンスがリングに上がって試合をしてしまったことで、「つくられたお金持ちキャラ」に説得力をもたせることが難しくなってしまった。だからかもしれないが、現在のテッドデビアス(ジュニア)にしても、入場テーマ曲に親父さんのキャラの名残であるお金の音がはいっている程度で、本人がお金持ちキャラを受け継いでやっているわけではない。

唯一団体に金の雨を降らせ、プロレス界を潤すレインメーカーが成功しているのは、アプローチの仕方がミリオンダラーマンとは異なっていたからだと思う。金の雨が降る演出は、実をいうとグラバーもやっているのだが、金を撒くのが取り巻きのキシャ―ンで、しかも彼が数枚パラパラパラと散らす程度。おまけに巻いたお金(グラバードル)を回収してたりするし。意外とせこい感じがする。それがいい方向に作用するといいのだが、どうにもチープな感じがして仕方ないのは、金にものをいわせて九州プロレスを席巻するという外敵のイメージをグラバー自身がつかみきれていないからだろう。

とはいえ、他人からどう見えているかなんてなかなか本人にはわかりにくかったりするので、やはりそこはこのキャラを発案した人間が責任もってプロデュースするべきだろう。今のままではやはりグラバーも飼い殺しになる可能性は十分にある。一番懸念しているのは嫌味なお金持ちであるはずのグラバーから、どうみても「いい人」臭が消えてないことで、これはキャラの確立以前にかなり危機的な感じもするのだが…

一番いいのは外敵としてグラバーが玄海の前に立ちはだかることで、武闘派としての玄武会も生きてくるのではないかと思うのだが。なんか前座でお茶を濁すキャラにはしてほしくないんだよなあ。

第三試合 桜島なおきの浪速思い出横丁~ Part1 ~   30分 1 本勝負  
○桜島なおき( 11 分19 秒 グラウンドコブラツイスト)タダスケ·

さきほど外敵の話をしたけど、個人的にはこの試合のタダスケがどの選手よりもよかったのではないかと思っている。なぜなら久々に憎々しい外敵が登場したと思ったからだ。数年前の大阪プロレス博多大会ではじめてみたタダスケは、やや線の細い小悪党という印象だったが、今回髪を金髪にして当時より大幅に増量して風格すら漂っていた。で、桜島と向き合うとタダスケが圧倒的にでかく見える。この圧迫感はかつて相島がもっていた殺気に似た感じがする。遠慮なくブーイングできる相手として、大阪弁で毒づくタダスケはまさに桜島だけでなく九州プロレス全体にとっても格好の外敵になりえよう。

ただ、問題なのは桜島の方で、無骨な風貌からは豪快な試合展開を期待してしまうのに、フィニシュがいつも丸め込み系なのだ。今回もグラウンドコブラで、しかもタダスケの攻撃を切り返しての逆転勝ち。こう書くと感動的になるが、実際のところ大阪の先輩に成長したところをみせられたかといえば、「???」としか言いようがない。

玄武会のほかのメンバーはみなこれは!という武器をもっているが、桜島には未だこれはという武器がない。だからいつも薄氷の勝利を重ねているイメージしかない。これがたとえば同じ九州のレジェンド藤波辰爾だと「名人芸」になるし、ドラゴンのイメージにもぴったりあっている。つまり丸め込みが悪いのではなく桜島のキャラにあった武器を生み出さないといつまでたっても玄武会の四番手でしかない。

この試合も結末がそうだっただけに外敵のタダスケはピンピンしてるし、桜島は半グロッキー状態。これではよくないと思うんだが…

休憩中、めんたいが映画「予告犯」の宣伝部長になったこととあわせて、離島での大会開催にむけてクラウドファンディングを募るということが発表された。クラウドファンディング(英語:Crowdfunding)とは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。 ソーシャルファンディングとも呼ばれる。中小企業やNPO(特定非営利活動)法人の資金需要には、銀行やベンチャーキャピタルといった既存の金融機関では満たせないものが少なくなく、不確実性の高い新規事業や収益を目的としない慈善事業の資金である。(以上wikipediaより抜粋編集)

要はお客さんから出資を募って、大会の運営資金をねん出したいという趣旨で、NPOである九州プロレスがクラウドファンディングを知っていてもなんら問題はないのだが、最近でこそ知られてきてはいるけど、会場のお客さんにしてみれば「何それ?」って感じだったのではないか?

クラウドファンディングというのはいかに魅力的なプレゼンをして資金を出してもらうかが肝になるので、大会の幕間でやるのではなく、いっそイベントとして独立させて、今はやりのパワポでも使って、めんたいがプレゼンするイベントでも立ち上げた方がよっぽどいい。この時の言い方だと単純に寄付を募っているようにしか見えないので、お金も集まらないと思う。まま一言で言ったら「説明不足」の一言に尽きるだろう。

第四試合 嗚呼!花の九産大!~玄武會 vs 九産大~ 45 分 1本勝負
○玄海 & 阿蘇山 & 藤田ミノル( 22 分38 秒 片エビ固め ※玄海灘 )
筑前りょう太 & 旭志織 & ばってん×ぶらぶら·

九プロにはびこる一番の問題点が学閥だと思う。名門九産大プロレス研究会の出身といううたい文句をプロがここまであからさまに使ったのは、おそらくはじめてかもしれない。この辺にも今の九プロの迷走の一端がうかがえる。

で、実をいうと本戦以外では結構煩雑にばってん対玄武会というカードが組まれていて、イベント試合とかになると頑張るばってんに多くの声援が集まることもある。ただし、それはイベントだからであって、有料大会まで同じになるかというとそうではない。イベント試合でばってんの頑張りに声援が起きているのは、玄武会がイベント用の悪役に徹しているからで、本来の玄武会のコンセプト(正規軍でも悪役でもない武闘派集団)という立ち位置になると、容赦なくつぶしにかかることは容易に想像がつく。

お金を払って入場してくる人は、ばってんのやられっぷりに笑い、ばってんの空気の読め無さ加減や寒いギャグににブーイングをとばしたいと思ってきているのだ。そうするとお客のニーズと試合を提供する側の思惑にずれが生じてくる。

この試合も九プロが誇るクオリティの高い攻防になって試合自体はとても面白かったし、実際お客もかなり沸いていた。でも頑張るばってんというのが、表の売りになってはいけないのではないか?彼はあくまでやられてナンボ。それでお客に笑ってもらってナンボの選手だと思う。裏テーマとして頑張るばってんがあってもいいとは思うけど、それはあくまで裏テーマであって、表に出ちゃうとだんだんその切り札が使えなくなってくることは頭の隅においてほしいと思う。

玄武会にしてもどんどん他団体に打って出て、九州の武闘派として名を売って、そこから派生した交流でさらに魅力的なカードを提供できるようにしてもらいたいのだが、ここも微妙な飼い殺し状態という印象がどうしてもぬぐえないんだよなあ。

第五試合 めんたい☆ FESTA !3  ~キッドという名のもとに~  60 分1 本勝負
○めんたい☆キッド( 19 分24 秒 片エビ固め ※最高級めんたいスプラッシュ )ビリーケン・キッド

このメインの終了後、めんたいの結婚報告が流れサプライズで閉幕という形になったのだが、図らずもビリーがマイクでいっていた「足りないもの=自信」を裏付ける結果になったのではないか?そもそもこの試合にはキッドの名のもとに・・・とあるけど、やるならキッドコントラキッドでもよかったかもしれないし、そこまでいかなくても先輩との絆を確かめあうという立派なメインテーマがあるのだから、自信持ってそれだけをシンプルに打ち出せばよかったのだ。

一番よくないのは、めんたいの勝利→ビリーの叱咤激励→自信を回復しためんたいが玄海をよびつけ8月に王座挑戦を表明→めんた結婚VTRという流れになっていたこと。これでみると、①ビリーとの対決を制しためんたいが自信を取り戻す ②次回博多大会で玄海に挑戦する予告編 ③サプライズとしての結婚報告とオチになりそうなところが3つもある。①~②で終わるならまだいいのだが、試合と関係ないVTRが大オチで使われたことで確かにサプライズにはなったけれど、試合や大会の余韻までかき消してしまった。これはサプライズの使い方を間違っているとしか言いようがない。

どうせめんたいフェスタなんだから結婚報告をバーンと頭にもってきて、観客の心をつかんで、ビリーの厳しい攻めをはねのけ、玄海に挑戦する流れで奥さんに対して「ぼくはあなたのために頑張ります」とかいって締めた方がまだ次回大会への引きになってよかったのではないかと思う。

やっぱ結婚というプライベートなことをプロレスの大会の中でネタとして使うなら出しどころを間違えてはいけない。大オチにしたことで結婚自体がネタにしかみえなかったというのも、問題があるだろう。実際WWEでもリング上の結婚式をフリにして試合につなげているのだ。そう考えるとやっぱり順番が逆だと思うのだ。

全体的にちぐはぐな印象がぬぐえなくて、なんかもやもやしたまま帰ることの多い最近の九プロなんだけど、今回ももやもやしたまま終わってしまった。そもそも年に二回あるビッグマッチのメインが両方とも同じめんたい対玄海のタイトルマッチというのも、なんか守りに入っているとしか思えない。ビリーの試合で自信がついたのであればもっと違う側面で攻めた方がよりいいものができる気がするのだが、安全パイによっかかって確実な結果の出るカードしか組まないのであれば、いずれ破たんしていくだろう。才能をたくさん有しながら、それを生かせていない九プロ。そうはなってほしくないのだけれど・・・



[ 2015/06/08 23:34 ] 観戦記.鑑賞記.見たもの記 | TB(-) | CM(-)




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