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よしもと あるあるYY劇場 がむしゃらプロレスコラボイベント・北九州地産地笑プロジェクト!!『吉本あるあるYY劇場×がむしゃらプロレス』観戦記

よしもと あるあるYY劇場 がむしゃらプロレスコラボイベント・北九州地産地笑プロジェクト!!『吉本あるあるYY劇場×がむしゃらプロレス』観戦記(2014年8月24(日)よしもと あるあるYY劇場 あるあるCITY 7F)

*今回は一部、二部とも会場内撮影禁止になったため試合写真がありません。*

《第1部》

プロレス以外のところはあっさりと。第一部の構成は、OPアクト、漫才、がむしゃら対タケノコ☆ボーイズのゲーム、アニスピガールズ、パジャドル、コラボ漫才、プロレス、後説といった感じ(順不同、正確には覚えてないし)。OPにはダイナマイト九州、ゲームにはTA-KI、タシロ、TOSSHI、七海、キッドが、コラボ漫才ではスミス、鉄生がそれぞれチャレンジ。コラボ漫才で何気にタイトル戦を戦う二人が相対峙したが、やはりというか天然素材の魅力で鉄生の勝ちといっていい内容だった。アニスピガールズの完成度は時間のない中、新曲にチャレンジしてしかも成功してるし、そのパフォーマンスは圧倒的だった。

【第1部 15:00~】
▼あるあるオープン二ングマッチ〜イロモノだらけのタッグマッチ(30分1本勝負)
①環境戦士アースマン & ×タシロショウスケ vs ○セクシーロージィ & 田中純二
※肉団子プレス

最初ロージーのパートナーはXで発表になっていたのだが、当日カード発表で田中純二と告げられた時は結構皆びっくりしていたみたい。九州プロレスが前日壱岐で試合をしていたこともあり、普段なら一部から出るであろう阿蘇山が二部のみの出場になっていたから九プロ勢の出場はないと思っていたからだ。しかしこれはうれしい誤算。田中純二とロージーのタッグが異色なら、企救丘でデビューしたアースマンがタシロと組むのもまた異色。

縦にでかいタシロと横にでかいロージーの対決は実にわかりやすい。去年まではショルダータックルでふらつきもみられたタシロも、真っ向からロージーとぶつかり合ってそれなりに踏ん張れるようになってきた。ここにアースマンと純二を混ぜた組み合わせはなかなか面白かった。しかしアースマンにとっては単なるタッグではなく、やっぱ試練の試合になったかもしれない。いくら年季の入ったローカルヒーローとはいえ、キタキュウマンに押されがちな存在でもあるし、対戦相手が何気にすごいのばかりあてられてるし。とはいえ、デビュー戦がかなりハードな天候下で行われたことを考えれば、あれ以上の地獄はそうないかもしれないけど。

この試合もそういう意味ではチャレンジの様相をもったカードではあった。プロレスのお笑い担当?が本家よしもとに上がって挑むわけだから、そこでいつものテイストを捨ててしまったらおしまい。そういう意味で場所を問わずいつも通りの試合をした4人は素晴らしかったと思う。

▼小倉タケノコ☆ボーイズ プロレスチャレンジマッチ〜中級者編〜(30分1本勝負)
②TOSSHI & ○陽樹 & メタルラック山崎(タケノコボーイズ) vs L.O.C.キッド & 七海健大 & ×エッグボール窪田(タケノコボーイズ)
※逆エビ固め

さて、地獄といえばやはり素人にはハードルが高そうなこの試合。タケノコ☆ボーイズは一部、二部を通してアンダータイツの上に白ブリーフ着用で、これはやはり芸人らしさを狙ったのかもしれないが、逆に誰が誰だかわかりにくかった。ボケとしても微妙(そもそもブリーフブラザーズというものがプロレスですでに出ているわけだし)だし、芸人が感動売ってどうするんだ?ということもあるかもしれないが、ここは真面目にプロレスにチャレンジする姿勢だけ見せてもよかったかなと思う。せっかく頑張っていたんだから。

中級者ということで芸人同士の絡みはなし。やはり素人同士で試合したら危険だし、そこはよくわかっていたと思う。力量に応じた試合構成は大切なこと。とはいえ、今回は二人とも頑張っていたと思う。きつい練習を耐えたんだろうなというのは、試合中にほとんどギャグかましたり、なめた態度をとらなかったことでよく伝わってきた。

最後の逆エビもどうかしたらしゃちほこ固めになりそうなところまで反ってギブアップだったけど、けがのない程度に無理をしなかったのも正解。芸人というと、ともすればむちゃしがちなところがあるけれど、ちゃんとプロレスに真摯に向き合う姿勢が伝わったからこそ、会場があれだけの大コールに包まれたんだと思う。たぶんお笑いの舞台でもあんなコールはもらったことはないだろう。また機会があったら練習を積んで再チャレンジしてほしい。

▼GWA無差別級タッグ王者 決定戦(60分1本勝負)
③○ダイナマイト九州 & 小倉発祥パンチくん vs ジェロニモ & ×TA-KI
※くるっとロールケーキ

さて、実は一番勝敗が読みづらいカードがこれ。ジェロニモ&TA-KIは第二部でも試合があるわけで、ふつうに考えたら前タッグチャンプ陽樹とTOSSHIが決定戦にでてきても不思議ではない。しかし、あろうことか世代闘争でもない、ベビー対ヒールでもない(そもそも九州&パンチくんは笑いにまぜて普段からヒール以上のえげつないことをしてるし)、このカードがタッグ王者決定戦になろうとは・・・。まあここが、がむしゃらプロレスらしいところでもある。

そのうえ、昨年秋林を仕留めて以来、九州は誰にも気が付かれてないけど、実は一番波に乗っている男でもある。けがで一年以上休場したことで逆にコンディションの穴もない。よくお笑い系の選手がやる「たまに真面目モードで試合する」ということがこの2人にはない!どこでどんな試合を組まれても「普段通り」で、しかもそれで勝てるんだから始末に負えない。パンチくんは相変わらず飄々としててここのしっぽを捕まえるのもまた至難の業。お笑い系=弱いという公式はがむしゃらでは当てはまらない。それだけにTA-KIとジェロニモも対策は立てにくかったと思う。なんせ自分の土俵には、平気で相手がおりてくるのに、相手の土俵には上らせてもらえない。自分の色が消された上に負けるということが十分にあり得る相手だけにやりづらさは相当あったに違いない。ジェロニモのタマゴのみでペースをつかんで、心の連携で突破しようとした二人をあざ笑うかのようにパンチくんと九州はいつも以上にいつも通りだった。この二人によそいきとか普段着とかいうセオリーはない。タイトルマッチだろうとおまけ試合だろうと常に平常運転なのだ。

それでもヒール組はなんとか九州組の分断を狙って、場外もありとあらゆる手段も使って、こっちも見た目以上に必死になって戦っていた。しいて普段着でないところがあったとしたら、思った以上に九州組が粘ったというところかもしれない。特に九州の粘りは異様だった。そしてパンチくんもたまに使ってくる「がばいじいちゃんスイッチモード」をそこはかとなく試合にちりばめていた。しかし、それでもがんばっているモードは絶対に匂わせない。今だから、強いて思うならそうだったかもしれないというだけで、試合中は九州にもパンチくんにもタイトルマッチにかける意気込みなんかかけらも感じなかったし。だからこそ怖かったともいえる。

試合は九州をTA-KIがとらえ、場外でよりうるさいであろうパンチくんを捕獲したジェロニモが勝利を確信した?あたりで動いた。なんと二発目のスピアーをかわした九州が超スローな丸め込みでTA-KIから3つとってしまたのだ。ありうるよなとは思ってはいたものの、いざ現実になってみると、まさかの王座戴冠劇だった。

いや、しかしこの王者、誰が挑戦してきても難攻不落な感じがするんだが、年末タイトル戦が組まれるはずだし、挑戦者があらわれるのか?なんか防衛期限ぎりぎりまで何もしないという選択もしてきそうな新チャンピオンだけど、勝っても疲れるし、負けたらダメージが倍化する。この2人との試合が組まれたらある意味罰ゲームに近いものになるかもしれない。

▼メインイベント‼︎スペシャルシングルマッチ(60分1本勝負)
④×マスクド・PT vs ○藤田ミノル
※体固め

この日のベストバウトにして、たぶん年間ベストバウトになりうる試合。かつては絶対王者として君臨し、二年前スミスに王座を明け渡したとはいえ、その強さが衰えたわけではないPT。実質スミスと並ぶがむしゃらの「横綱」であることは疑いようもないだろう。しかも愛弟子・鉄生を押しのけて自分が藤田ミノルチャレンジに名乗りをあげた向上心は、その地位にあってなお、進化を恐れない姿勢をもっていることになる。人は変わっていくものに恐怖する。できれば今まで通りに過ごすことができたなら、たとえそれが不具合な感覚であってもなじみ深い理由から手放さないものなのだ。不具合を承知で今にとどまるか、恐怖を受け止めて、さらなる未知の自分に進化していくか、それを選ぶのもまた自分自身。そしてPTは後者を選んだ。まずその意気にこそ拍手をおくるべきだろう。

鉄生もそうだったが、もちろんPTも本気で勝ちを狙っていたことはいうまでもない。ただ昨年12月での鉄生は、試合中どこかで変わることを自ら拒んで負けた感じが私にはした。それが事実であるかどうかは別にして、どこかで「藤田ミノルに勝った自分」を受け入れきれなかったのではという風に感じられた。しかしPTは最初から変化などを恐れてはいなかった。そして普段なら飄々と全力勝負を煙に巻くファイトスタイルから、実は真っ向勝負が大好きな藤田ミノルを引き出した。ここでこの試合は成功したも同然だっただろう。
同時に昨年12月の鉄生との格の差を見せつけたPTのプライドがそこに見え隠れしたシーンだったと思う。

ただし!本気になった藤田ミノルがどれだけ怖い存在かは、PTはもちろん見ている我々にだって十分にわかっているだろう。目つきの変わった藤田からはあきらかに普段とは違う厳しい姿勢が読み取れた。一発一発を容赦なくPTにあびせ、本気で勝ちにいっている。そしてそれをことごとく跳ね返すPT。「さようなら」パイルを浴びても、逆に「さようなら」PTコースターでお返しをしえいくと、鉄生戦の時のような余裕は藤田からは消え去っていた。これほど追いつめられた藤田ミノルを見たのはいつ以来だろう?正直、ここまで藤田の余裕を奪い去ったマスクドPTの底力に畏怖すらおぼえるくらい、この日のPTはすごかった。やはり絶対王者はだてではなれない。ベルトを失ってもなお横綱でいられる理由がそこにはあったのだ。

最後、マイクをもった藤田がしばらくしゃべれなかった姿をみるといかに追い込まれていたかが如実にみてとれた。「何度でもやろう」と藤田側から申し出たということはPTにそれだけの価値を見出したということでもある。やはりマスクドPTは強かった。そしてそれ以上に藤田ミノルは強かった。この試合内容を越せるチャレンジャーにでてきてもらいたいところだが、今のところ思い当たる選手がいない。それだけこの試合は孤高であり、至高の死闘だったといえるのだ。

で、あまりにも熱戦が続き、二部開始7分前に一部が終わるという非常事態になってしまい、余韻を楽しむこともなく早々に会場をでるはめになった。正直ここで終わってかえっても全然よかったんだけど、やはり二部なしでは帰れない。ということで・・・・

【第2部 18:00〜】

プロレス以外の構成はほぼ同じ。ゲームには死闘をおえたPTも参加。さかんにタケノコ☆ボーイズとも絡んでいた。ただ、まあゲームの内容は一部二部でかえた方がよかったかも。そして一部ではあったコラボ漫才の代わりに、第三試合終了後、トータルテンボスが漫才を披露。この瞬間のためだけに小倉におりて、漫才終了早々に広島へ向かうという売れっ子ならではのスケジュールで動いていたのであったが、さすが全国区は違うというか、常設会場でずっと客前に立っている小倉勢の誰よりも存在感があったし、芸に切れがあった。

▼がむプロおまけの6人タッグマッチ(30分1本勝負)
①○タシロショウスケ & ダイナマイト九州 & パンチくん vs セクシーロージィ & ×竹ちゃんマン & BUSU
※ジャンピングニー

初登場のBUSUなんだが、キャラが確立してないせいか、ややお試し感があって、私の思いからすると、もうちょっとなんとかできるよね、という気がした。まあ、でも最初から出来上がってるキャラよりは、進化する過程が見られた方が思い入れも深い。とはえいえ、笑いの殿堂でデビューさせるよりはもうちょっとゆるい環境でみかかったかな?そもそもロージーはともかく、竹ちゃんマンがが、同じくしゃべらないキャラのBUSUをフォローできない事情もあって、やや微妙な空気になった。

一方1部で戴冠したばかりのパンチくん&九州はベルトをつないでトレイン式の入場。タッグベルトをつないででてくるとは・・・・こっちはいつも通りすぎて逆に感心してしまった。で試合もいつも通り。

BUSUはいちおう近づくと臭いというキャラらしいんだが、新しい怪奇派として化ける要素もあるかもしれない。笑いをとろうという姿勢もないし、このままでいくんならそういうのでもありかもしれない。

▼世代闘争対抗戦 タッグマッチ(30分1本勝負)
②○TOSSHI & 陽樹 vs ×ジェロニモ & TA-KI
※E.V.O

こっちの方が普通に考えたらタッグ王者決定戦になっても不思議ではない。だがすべてを終わって考えると、陽樹&TOSSHIには(もちろんGAM1の結果いかんというのもあるけど)ぜひ、タッグ王者挑戦に名乗りをあげてほしいのだ。いわゆる直線型でないファイターとの経験が不足している二人には試練になるかもしれない。たが、それでやがてはシングルへの道が開けるかもしれないからだ。もっとも並大抵ではないけどね。

一方、1部で完全にペースを狂わされたTA-KI&ジェロニモ組は、いつものような阿吽の呼吸が影を潜め、この試合では何かどっかがくるっていた感じがした。もちろん信頼関係が崩れているわけではないのだが、野球でいうフォームがアンバランスになってスランプになっているバッターみたいな感じがして、それがタッグワークに影響を及ぼしていたのかもしれない。試合自体は普通にこなせてた分、本人たちにもわからないわずかなほころびが勝利につながらなかったようにみえた。レフェリーの死角をつくにしても、TA-KIお得意のバンテージ外してのチョークにしろ、ジェロニモの守護神であるボックスにしろ、なんか出すタイミングがおかしかった。そう考えるとたった1試合で相手チームの阿吽も崩してしまった九州&パンチくんというのはとんでもない相手だったんだなと思わずにはいられなかった。

だが、これは特に直球型のファイターである陽樹にしてみれば、明日は我が身。現在無冠である以上、かつて二冠王にこだわっていた以上、仮にシングルをとったとしても、現タッグ王者を無視して、がむしゃらの頂点にたったとは、自分でも思わないだろう。がむしゃらプロレスはそこがこわいところなのだ。ましてや今回勝ったTA-KIにしても、用心しないと足元救ってくるタイプでもある。冷静に戻った時のTA-KIもまた難敵の一人である。9月14日に両者はGAM1一回戦であたる。勝率や過去の実績にとらわれず鉄生だけ追いかけていればいいという単純な問題でない。そういうことでいうなら、この勝利はあくまでGAM1を占ううえでは参考にはならない試合だったのだ。こう考えるとなかなか興味深かった。

▼小倉タケノコ☆ボーイズ プロレスチャレンジマッチ〜上級者編〜(60分1本勝負)
③阿蘇山 & 久保希望 & ×エッグボール田口(タケノコボーイズ) vs 藤田ミノル & ○田中純二 & メタルラック野中(タケノコボーイズ)
※ダイビングヘッドバッド

一見すると上級者だからプロとあたれたという解釈もできるのだが、本当は試合のいくらかのパートを自分で作り出す能力があるかどうかが、プロレスでいうところの本当の上級者なんで、事前にハードルあげられていた分、しんどかっただろうなとは思った。まあでもタケノコ☆ボーイズが本気でプロレスにチャレンジしてることは第一部でわかっていたので、この試合もどれだけできるか注目してみていた。で、それとは別に普段九州プロレスでは別ユニット同士の闘いなんで、普段あたらない阿蘇山対藤田、がむしゃらでも絡まない藤田対久保、あるいは純二&藤田の連携などプロ側にもいっぱい見応えのあるシーンが用意されていて、素人のよさを引き出しつつプロの凄味を伝えていかないといけないミッションになっていた。

そうそう。第1部のチャレンジマッチでもそうだったんだが、なんとか笑いをいれられるようによしもとの試合にでてない芸人さんたちが実況解説をこの試合でもいれていた。特にこの試合では芸人とプロの技があまりにも違いすぎるせいか、実況が「すごい、すごい」の連発になっていた。まあ仕方ないけどね。めちゃくちゃプロレスに詳しいわけでもないんだろうし、見たまんまいっちゃうとどうしてもそうなるし。でも生半可な気持ちではプロに挑めないということを伝えられたということではよしとしておきたい。

どうしても割にあわないタケノコたちだったけど、でも指導していただいたであろう先生方の前で必死になっていたのもまた事実。またレアルの生徒さんが磁雷矢さんといる安心感みたいなものを、どこかでタケノコ☆ボーイズの面々も、似た感覚を感じながら試合していたかもしれない。同時に第1部でいいところをみせられた分、負けてはいられないという気持ちもあったんだろう。彼らが頑張ったおかげでちゃんとしたプロレスの試合になった。だからフィニシュホールドは純二からの「合格通知」だったといってもいいかもしれない。

▼GWAヘビー級選手権試合(60分1本勝負)
④《挑戦者》○鉄生 vs ×SMITH《王者》
※急降下ロケットランチャー

ダイブ式エルボーを昨年から使い出して負担がかかっていたのか、肘に爆弾を抱えてしまったスミスからは、いつものような余裕が消えていた。しかしたとえ事実がどうであろうと、そうは見せないのがスミスのスミスたるゆえん。そこに騙されてどれだけの人間が苦杯をなめてきたことか。気が付けば二年前に戴冠して以来シングル無敗。こんなチャンピオンはプロにだっていない。ましてやベルトをもったまま「横綱」の立場をキープし続けてもいる。ただ、鉄生もまた進化をしてきている。正直「いいひと」が試合にでることも多く、あと一歩が詰め切れないこともあった鉄生。しかし体はプロに並んでもひけをとらないくらい大きくなり、より鋼鉄化してきていた。頭脳戦で挑んだらスミスに勝てないことは本人だってわかっていよう。だから、スミスに無いものをいろいろ考えて、鋼の肉体を纏った鉄生の方法論は間違ってはいなかった。そして普段なら非常になりきれない自分をあえて鬼にしてスミスの左ひじへの一点集中。最初握手を誘っておいて、そこから「これが俺のクリーンファイトなんだよ」と腕攻めにつなげていった初回の件は、何か自分に言い聞かせているようだった。しかしそうやすやすと一方的に攻められるスミスではない。ロープの反動で突進してくる鉄生をリング外におとし、そこから鉄柱へダイレクトに激突させる。これで脳震盪状態になった鉄生は体から大量の汗をかきだした。昨年のGAM1はこれがもとで力尽きた鉄生。だが、あれを教訓に首回りを鍛えてきた鉄生は脳震盪を起こしながらも試合を投げることはなかった。むしろ自分がこうと決めたことをただひたすらに実直にやりぬいた。半ば意識を失いながらそれをやっていたというのはもちろん本能もあるんだろうけど、根っから実直でプロレスに対してもとことんバカになれる鉄生の素の部分がいい方向に作用したとも思える。この根っから実直だからこそ、ヒールを徹底的にやりきることのみにベクトルが向いていたのが今までの鉄生であった。

でも今回勝とうという意識が、人からどう思われようと己の信じたものを貫き通したいという形で、上回ったんだと思う。実は我々が見たかったのはそこの部分で、単に顔がこわいだけの悪役ではない、信念をもって試合に臨んでそれをやりきる鉄生の姿だったのだ。

最後、意識朦朧となりながらセコンドのTOSSHIの「フォールいけ」の声に気が付かなければ、たとえコーナートップにのぼれないほど、足元がフラフラの状態になってなお、この日の鉄生は何度でも急降下ロケットランチャーを放とうとしただろう。そのくらい愚直に自分の必殺技で決めたいという技への執念が、スミスをほんの少しだけ上回った。今まではスミスが常に相手も観客をも驚かす奥の手を用意してきて「手札を隠した者が勝利する」という図式を作ってきた。が、鉄生は今までの挑戦者が決め手を返されて投げ出してきたフィ二ッシュを、最後まで投げ出さずに使い切った。ここに序盤の一点集中が功を奏して見事勝利を飾った。この差は実はとてもでかいと私は思う。

だが、正直に言うとダメージのでかい鉄生はなんとかマイクで締めたものの、どっかうつろ。まるで体よくKOされた敗者のようだった。陽樹の乱入で少し元通りになったとはいえ、やはり今の勝ちはどうしても「金星」に見える。だいたい強い相手に勝つたびに今回のように消耗していたんでは、「横綱」の位置は程遠いだろう。それは陽樹でも同じことで、実は年末のビッグマッチのメインが「今の」陽樹対鉄生では正直「ふさわしくない」とすら思ってしまった。今回の勝利にケチつけるわけではないんだが、なんとなく鉄生に「稀勢の里」臭がしたというか、スミスがまだ依然として「白鳳」でいる間は「ベルトを預けられている」ようにしか見えないのだ。

で、あれだけ大横綱に土をつけている稀勢の里当人が、今横綱になっているのかといわれたらなれてないどころかどんどん遠ざかっているのが現実。横綱に勝てば勝つほど期待を裏切っている現状を考えると、この一戦で燃え尽きるような闘い方をしていたんでは、今後ベルトの価値を本当に鉄生が高められるのかどうかは、はなはだ疑問なのだ。

とはいえ、難攻不落のチャンピオンに土をつけたのはまぎれもなく鉄生の努力のたまものであって、これに異論はない。ただ、今後は鉄生自身のチャンピオンとしてのビジョンをより明確にしていかないと、GAM1の優勝者をなんとかできても、その次にまたスミスがでてこくることは容易に想像がつく。前回PTに負けてからのスミスが本当にしつこいくらいPTに絡み続けたことを思うと、このままですましてくれるとはとても思えない。ましてやその絡まれていた、師匠PTだって黙ってはいまい。鉄生の横綱ロードはやっとこれからスタートしたとしか今は言えないなあ。今後どういう風景をみせてくれるか、私も注目してみていきたい。でもこれは実力でとった勝利だから本当に鉄生にはおめでとうと心から言いたいし、今はただよろこびにひたっていてもかまわないと思う。

最終的に1部2部あわせて6時間のロングラン興業だったけど、YY劇場は北九パレスをちょっと小さくしたような広さ。もともと劇場なんで、音響も照明も抜群にプロレス向き。いっそプロレスオンリーイベントでも、常設会場になってほしい場所だった。実際小倉駅から徒歩で行けて安い駐車場に隣接している地の利、そして舞台装置や音響が全て整った環境面、あとはオタク層にもアピールしやすいあるあるCITYという建物の性格も考えたら、プロレスとの親和性はとても高いと思う。まあ、よしもととのコラボに反対しているわけではないし、タケノコ☆ボーイズの頑張りも素晴らしいと思ったから、彼らには劇場だけでなく他の大会にも定期的に継続参戦はしてもらいたい(もっとも彼らがでると撮影禁止になっちゃうんでそれも痛し痒しなんだが・・・)ところ。いずれにせよ事前の諸々のご苦労(特にマスター)を考えると本当にこんな素晴らしい大会を見せていただいけたことにはだただ感謝するしかない。本当にありがとうございました。

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